静岡大学 工学部 数理システム工学科
岡部研究室

ドローンによる配電線の自動点検のための
学習用 CG データセットの生成手法

岡村 徹

静岡大学

岡部 誠

静岡大学

研究のTeaser画像

本手法で生成した電柱の3Dモデル。左2つが断線した状態の電柱画像であり、右2つが正常な状態の電柱画像である。本手法では、電柱の支持方法や断線箇所、本数などをランダムに設定してシミュレーションが出来る。また、背景にはPoly Haven の画像を使用しており、碍子のテクスチャは日本ガイシ製品情報ページの画像を用いて再現している。本手法では、これらの画像データセットを用いて断線検出器の学習を行った。

概要

 我々は、ドローンによる配電線の自動点検を行う手法に関して研究を行っている。現在、ドローンが点検用に撮影した画像に関しては、目視により確認作業が行われているが、本研究ではその作業負担を減らすべく、画像に写っている電柱が断線しているか否かを判別する検出器(以下、断線検出器)を用いて自動的に断線を判断するという手法に関して研究した。本研究の課題として、電柱の断線事象の発生頻度が低いため、断線検出器を学習するうえで、断線した電柱の画像が少ないという現状がある。そこで、本研究ではデータセットの不足を補うために 3DCG で様々なパターンの電柱を生成し、断線の物理シミュレーションを行うことでデータセットの拡張を行った。また、本手法で生成した電柱の3Dモデルから得られた画像データセットを用いて断線検出器を学習し、精度評価を行った。

論文

修士論文

情報処理学会

動画

引用情報

@masterthesis{okamura.toru.19_master,
  title        = {ドローンによる配電線の自動点検のための学習用CGデータセットの生成手法},
  author       = {岡村 徹},
  year         = 2025,
  month        = {2月},
  address      = {静岡県浜松市中央区城北3-5-1},
  school       = {静岡大学},
  type         = {Master's thesis}
    }